「マーケターになるには、何から始めるべきか?」未経験からのキャリアチェンジや、新しくマーケティング部門に配属された方は、まず何をすべきか悩みますよね。マーケティングの仕事は幅広く、専門知識も必要ですが、正しいステップを踏めば未経験からでも十分に活躍できます。
この記事では、マーケターになるための具体的な「5つのステップ」を中心に、必要なスキル、仕事内容、将来性までを初心者の方にもわかりやすく解説します。
Rマーケティングを楽しみながら、学んでいきましょう!
未経験からマーケターになるための5ステップ
未経験からマーケターを目指すには、戦略的に知識と経験を積み重ねていくことが重要です。闇雲に学習を始めるのではなく、具体的なステップを描き、一つずつクリアしていくことで、着実に目標に近づくことができます。
ここでは、全くの未経験者がマーケターになるための5つのステップをご紹介します。
ステップ1:基礎知識を学ぶ(書籍・動画)
まずは、マーケティングの全体像と基本的な考え方を理解することから始めましょう。
今の時代、書籍だけでなくネットやSNSでも、良質なコンテンツが豊富に存在します。自分にとってわかりやすいかどうか、という観点も重要ですが、マーケティングの神様と称されるフィリップ・コトラーや、日本人ならUSJをV字回復させた森岡毅さんの書籍を抑えておくこともおすすめです。
ここで重要なのは、一度に全てを詰め込もうとせず、まずは全体像を掴むことです。
ステップ2:実際に手を動かしてみる(SNS・ブログ運用)
基礎知識をインプットしたら、次はアウトプットです。
知識は実際に使ってみて初めて「スキル」へと昇華します。まず手軽に始められるのが、自分自身のSNSアカウントやブログの運用です。例えば、「特定のテーマでフォロワー1,000人を目指す」「ブログで月間100PVを達成する」といった目標を設定し、試行錯誤してみましょう。
ターゲットは誰か、どんなコンテンツが響くのか、どうすればもっと見てもらえるのかを考えるプロセスそのものが、マーケティングのトレーニングになります。
ステップ3:スクールや検定で専門性を高める
独学である程度の知識と経験を積んだら、専門性を高めるためにスクールや検定の活用を検討するのもアリです。
Webマーケティングスクールでは、現役マーケターから直接フィードバックをもらえたり、体系的なカリキュラムで効率的に学べたりするメリットがあります。また、ウェブ解析士やGoogle広告認定資格などの検定は、自身の知識レベルを客観的に証明する手段となり、就職・転職活動においても有利に働くことがあります。
ステップ4:ポートフォリオ(実績)を作成する
ステップ2やステップ3で得た経験や成果を、ポートフォリオとしてまとめましょう。
ポートフォリオは、あなたのスキルと熱意を証明するための「実績集」です。運用したSNSアカウントのフォロワー数の推移やエンゲージメント率の分析、作成したブログ記事とそこからの流入数、スクールで制作した課題などを具体的に示すことで、採用担当者に「この人は実務でも活躍してくれそうだ」という期待感を抱かせることができます。
未経験者にとって、ポートフォリオは職務経歴書以上に重要なアピール材料となります。
ステップ5:実務経験が積める企業に応募する
最後のステップは、いよいよ実務経験を積むための就職・転職活動です。
未経験者を採用している企業は、「ポテンシャル」を重視する傾向があります。これまでのステップで培った知識、スキル、そしてポートフォリオを通じて、学習意欲の高さや論理的思考力をアピールしましょう。最初はアシスタント職や、比較的小規模な事業会社、あるいは未経験者歓迎のWeb広告代理店などからキャリアをスタートさせるのが一般的です。
まずは実務経験を積むことを最優先に考え、キャリアの第一歩を踏み出しましょう。
そもそもマーケターとは?役割と仕事内容
マーケターと一言で言っても、その役割や仕事内容は多岐にわたります。ここでは、マーケターという仕事の基本的な役割から、具体的な業務内容、そしてどのような種類があるのかを解説します。
自分がどの分野に興味があるのかを考えるきっかけにしてみてください。
マーケターの役割と目的
マーケターの主な役割は、一言で言えば「商品やサービスが売れる仕組みを作ること」です。
市場や顧客を深く理解し、誰に、何を、どのようにして届けるのかという戦略を立て、実行します。単に広告を打ったり、SNSを更新したりするだけでなく、顧客のニーズを汲み取り、それを商品開発やサービス改善にフィードバックしていくことまでがマーケターの仕事です。最終的な目的は、企業の利益を最大化することにあります。
マーケターの具体的な仕事内容
マーケターの仕事は非常に幅広く、以下のような業務が含まれます。
- 市場調査・分析:アンケートやインタビュー、データ分析を通じて顧客や競合の動向を調査します。
- 戦略立案:調査結果に基づき、ターゲット顧客やプロモーションの方向性を定めます。
- 運用:オンラインならWeb広告やブログ、SNSなど、オフラインなら展示会や紙媒体などを活用し、見込み客にアプローチします。
- コンテンツ制作:広告やホームページなど、顧客にとって価値のある情報をクリエイティブに反映しながら、作成・発信します。
- 効果測定:施策の結果をデータで分析し、改善策を考えます。
これらの業務を一人で行うこともあれば、チームで分担して進めることもあります。
マーケターに求められるスキル
マーケターとして活躍するためには、専門知識やスキルが求められます。ここでは、4つの代表的なスキルについて解説します。
データ分析力と論理的思考力
現代のマーケティングは、データに基づいて意思決定を行うのが基本です。
Webサイトのアクセス解析データや広告の成果データなどを正しく読み解き、「なぜこの結果になったのか」「次は何をすべきか」を論理的に考える力が不可欠です。数字を見て漠然と判断するのではなく、その背景にある顧客の行動や心理を想像し、仮説を立てて検証するサイクルを回せる能力が求められます。



「ABテスト」なんていったりします。
企画力と実行力
市場や顧客のニーズを捉え、「どうすればもっと喜んでもらえるか」「どうすれば課題を解決できるか」を考えるのが企画力です。
しかし、素晴らしいアイデアも実行しなければ意味がありません。企画を具体的なアクションプランに落とし込み、関係者を巻き込みながら最後までやり遂げる実行力も同様に重要です。この両輪が揃って初めて、マーケティング施策は成果を生み出します。
情報収集力とトレンドへの感度
マーケティングの世界は、技術の進化や生活者の価値観の変化に伴い、常に新しいトレンドが生まれています。
数か月前まで主流だった手法が、今日にはもう時代遅れになっていることも珍しくありません。国内外の最新ニュースや業界の動向、新しいツールの情報などを常にキャッチアップし、自身の知識をアップデートし続ける情報収集力と、変化を面白がれるトレンドへの感度が欠かせません。



AIの利用範囲も日に日に広がってますね。
コミュニケーション能力
マーケターの仕事は、一人で完結することはほとんどありません。
社内の営業担当やエンジニア、デザイナー、そして社外の広告代理店や制作会社など、非常に多くの人と連携しながら仕事を進めます。自分の考えを分かりやすく伝え、相手の意見を正確に理解し、目標達成に向けて協力関係を築いていくコミュニケーション能力は、マーケティングの成果を左右する重要なスキルです。
マーケターのやりがいと将来性
マーケターというキャリアを選択する上で、その仕事のやりがいや将来性は非常に気になるところでしょう。ここでは、マーケターとして働く魅力と、これからのキャリアパスや市場価値について解説します。
厳しい側面もありますが、それを上回る大きな魅力がある仕事です。
仕事のやりがいと厳しさ
マーケターのやりがいは、自分の企画や施策が世の中に影響を与え、その成果が売上や顧客の反応といった目に見える形で返ってくる点にあります。
自分が関わった商品がヒットしたり、SNSで大きな話題になったりした時の達成感は格別です。一方で、常に数字で結果を問われる厳しさもあります。成果が出ない時期には、その原因を徹底的に分析し、改善を続ける粘り強さも求められます。
マーケターのキャリアパスと年収
マーケターのキャリアパスは多様です。一つの専門性を極める「スペシャリスト」の道もあれば、チームを率いる「マネジメント」の道もあります。
また、事業会社で経験を積んだ後に、より専門性の高い支援会社(広告代理店など)へ転職したり、フリーランスとして独立したりする人も少なくありません。年収は経験やスキル、業界によって幅がありますが、会社員なら500〜700万円、専門性を高めて独立すれば1,000万円以上を目指すことも可能な職種です。
AI時代でも将来性が高い理由
AI(人工知能)の進化により、一部の定型的な分析業務などは自動化される可能性があります。
しかし、マーケターの仕事がなくなることはしばらくはないと思われます。なぜなら、顧客の感情や文化的な背景を深く理解し、共感を呼ぶクリエイティブな企画を立てたり、複雑な状況下で戦略的な意思決定を行ったりすることは、依然として人間にしかできない高度な業務だからです。むしろ、AIを使いこなすことで、マーケターはより本質的な業務に集中できるようになり、その市場価値はさらに高まっていくと考えられています。
マーケターを目指す人のよくある質問
これからマーケターを目指すにあたり、多くの人が抱く疑問や不安についてお答えします。学歴や資格など、気になるポイントを解消して、安心してキャリアの一歩を踏み出しましょう。
マーケターに向いている人の特徴は?
「知的好奇心が旺盛な人」はマーケターに向いていると言えます。
なぜこの商品は売れるのか、人はなぜこの広告に惹かれるのかなど、世の中の事象の裏側にある「なぜ?」を考えるのが好きな人は、楽しみながら仕事に取り組めるでしょう。また、地道なデータ分析や試行錯誤を厭わない「粘り強さ」や、新しいことを学ぶのが好きな「学習意欲の高さ」も重要な素質です。
資格や検定は必要?
マーケターになるために必須の資格や検定はありません。
マーケターは実務経験と実績が重視される世界です。しかし、未経験者の場合は、知識レベルを客観的に示すために資格が役立つこともあります。「ウェブ解析士」や「Google広告認定資格」、「マーケティング・ビジネス実務検定」などは知名度も高く、体系的な知識の習得に繋がるため、学習の第一歩として挑戦してみる価値はあります。



とはいえ、資格取得が目的にならないよう注意しましょう。
有利な大学の学部は?
特定の学部が絶対的に有利ということはありません。
経済学部や商学部、経営学部などでマーケティングの基礎を学んだ経験は活かせますが、それ以上に重要なのは「何を学んできたか」です。例えば、心理学部で学んだ消費者心理の知識や、文学部で培った文章力、情報学部でのデータ分析スキルなども、マーケティングの現場では強力な武器になり得ます。
学部を問わず、論理的思考力や課題解決能力を養うことが大切です。
現役マーケターが実践する情報収集術
変化の速いマーケティング業界で活躍し続けるためには、質の高い情報を効率的に収集し、常に知識をアップデートしていくことが不可欠です。
ここでは、多くの現役マーケターが日常的に実践している情報収集の方法をいくつかご紹介します。
定番のニュースサイト・ブログ
まずは、信頼できる情報源をいくつか見つけ、毎日チェックする習慣をつけましょう。
国内のマーケティング専門メディアはもちろん、海外の最新情報を発信しているサイトの日本語翻訳版なども非常に参考になります。また、特定の分野で活躍しているマーケター個人のブログやSNSは、現場のリアルな情報や、教科書には載っていない実践的なノウハウの宝庫です。
ウェビナーやイベントの活用
オンラインで開催されるウェビナー(Webセミナー)や、オフラインのカンファレンスに積極的に参加するのも有効な手段です。
2025年現在、マーケティング領域でもAIに関するテーマが特に注目されています。第一線で活躍する専門家の話が直接聞けるだけでなく、最新の成功事例やトレンドに触れる絶好の機会となります。質疑応答の時間に直接質問したり、参加者同士で情報交換したりすることで、新たな視点や気づきを得られることも多いでしょう。
マーケターになるための第一歩を踏み出そう
この記事では、未経験からマーケターになるための5つのステップを中心に、仕事内容や必要なスキル、将来性について解説しました。
マーケティングの世界は変化が速く、常に学び続ける姿勢が求められますが、その分、成果が数字で見えやすく、非常にやりがいのある仕事です。まずはステップ1の「基礎知識を学ぶ」ことや、ステップ2の「SNSを運用してみる」ことから始めてみましょう。
この記事が、あなたがマーケターとして活躍するための一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。









