こんにちは、管理人のRです。

この記事では、
「会社で新しくアフィリエイト担当になったけど、何をしたらよいかわからない…」
「どうやって件数を伸ばしたらよいの…?」
という方に向けて書いています。

管理人は、企業側のアフィリエイト施策担当に就任後、開始4か月でSEO月間獲得件数を3,000件→4,600件まで引き上げた実績があります。また、数社のASPさまご協力のもと、アフィリエイターさまに向け数度のセミナー講演をしたことがあります。

本記事をご覧頂き、少しでもお役に立てば幸いです。

〇企業のアフィリエイト施策担当の業務の流れ

まずは、企業のアフィリエイト担当が行うべき主な業務と、その頻度をお伝えいたします。

①SEOの確認(毎日)

自社の件数が取れているキーワードは、できるだけ毎日検索して、自分の目でチェックするようにしましょう。

毎日検索していると「あぁ、このサイトね」と、勝手に顔なじみのような状態になります。また逆に、見慣れないサイトが出てくると「お、新入りか!(笑)このサイト、競合が気づく前に先に強化打診しよう!」と、小さな変化にも気づけるようになります。

また、年に数回ですが、Googleアップデートというものが発生します。

これは、Googleがより良い検索結果にするため、検索表示のアルゴリズムを変更することなのですが、場合によってはこれがアフィリエイトの件数に大打撃を与えることになります。

こういったことが発生したときでもいち早く動いて対策できるよう、主要なキーワードだけでも日々SEOは確認するようにしましょう。

②強化できそうな媒体の調査(毎日)

自社商品がすでに掲載されているサイトでさらに露出を強化してもらえないか、まだ商品が掲載されていない高PVのサイトはないか、といったことを調べるのも、アフィリエイト施策担当のメインのお仕事です。

この時、自社との関連ワードでひたすら検索し、強化できそうなサイトをピックアップしていくのもアリなのですが、近年ではSNSで集客しているサイトも多数存在するので、単純にSEOの順位だけで判断するのは少々もったいないことになります。

そのため、ASPのご担当者に「最近、自社にマッチしそうな、高PVで集客できているサイトってないですかね、、?」と、少し粒度をあげてヒアリングをかけてみるのもよいと思います。

③強化提案の対応(週2,3回)

これは②と逆で、ASPから「特集枠に申し込みしませんか?」「このサイト、特別単価1,000円あげて強化しませんか?」と提案がくることへの対応です。

ASP担当者が熱心であるほど、より多く提案してくださるでしょう。

提案内容は自社で吟味しつつ、やるor条件付きで逆提案orやらない、など、スピード感をもって対応しましょう。

④クリエイティブ(バナー、LP)のデータ分析(月1,2回)

おそらくどの会社さまも、アフィリエイターへご提供するバナーやLPをお持ちだと思います。

この時、ずっと同じものを提供し続けていては、消費者は「またこの広告か…」と飽きてしまい、購買どころではなくなってしまいます。

定期的に数字ベースで効率をチェックし、効率が悪化してきたら変更する、というサイクルを繰り返していくとよいでしょう。

⑤承認作業(週1回~月1回)

承認作業とは、成果として発生した受注を、自社の実際の受注データと照合して確認し、成果を承認or否認する作業です。

例えば、クレジットカードの案件では、新規入会者1人に当たり成果報酬をお支払いする、というものがあったりします。この時、再入会の方が広告を踏んで申し込んでいた場合、成果の対象とはならず、否認されます。

案件によっては否認分だけでもかなりの金額になるため、アフィリエイト担当は定期的に承認作業をする必要があります。

ほかにも細かい業務はありますが、基本的にやるべきことと業務の流れはこのような感じです。

〇アフィリエイト担当がさらに成果を上げるポイント

次に、もう1ステップ強化に向けた取り組みをご紹介します。

①ASP担当者と仲良くなろう!

私がいまの会社に入社して、一番最初に担当したのがアフィリエイト施策でした。

引継ぎ期間で前任の先輩の打ち合わせに参加したとき、ASPのご担当者さまから「来週〇月〇日〇時に募集開始されるこの特集枠、いっつもすぐ申し込み埋まっちゃうので、ご案内が届いたらすぐお申込みされてくださいね!笑」と、公平な取引の範囲内で非常に贔屓してくださっていたのをいまでも覚えています。

そのシーンを見て、私もASPのご担当者さまと仲良くなることを心掛けました。

結果、最も仲良くしてくださった方は私の会社の商品を非常に気に入ってくださり、一緒に件数を伸ばしていくためにその方の手数料を最小限にしつつ、私の会社とアフィリエイターの取り分が最大限になるよう熱量込めて調整してくださいました。

どの会社にもいろんな方がいらっしゃいますが、結局はどの人と仕事をしたいかだと思います。「ココの会社と一緒に仕事をしていきたい!」と思ってもらうことができれば、いろんな意味でお互いに気持ちよく仕事ができるでしょう。

②ASPとアフィリエイターの立場を理解しよう!

成果を上げるうえで、これが一番のポイントかもしれません。

まず、ASPのご担当者は非常に多忙です。仲の良いASPの方に聞いたところ、ひとりで100案件抱えてるのは当たり前、場合によっては200案件抱えているご担当者さまもいらっしゃるそうです。そのため、どうしても対応の優先順位が出てしまいます。

そこにメーカー側のアフィリエイト施策担当が常に「対応遅すぎです、ちゃんと仕事してください」というような態度で接していたら、どうでしょう?ASPのご担当者も、非常に気苦労してしまいますよね。

もちろん金銭のやり取りをしているため、場合によってはそのように発破をかけることも必要ですが、「こんなサイト見つけたんですけど、よかったら交渉してくれませんか!?」と先回りして動いてあげたりすることで、「あぁ、提案させてしまって申し訳ない。ありがとう!次こそはこっちから提案せねば!」と思ってくださり、良好な関係性を築くことができるでしょう。

また、アフィリエイター側の意図を汲むことも重要です。アフィリエイターのなかには「本当にいいものしか紹介しません!」という方もいらっしゃれば、「何よりも利益だ!特単出して!」という方もいらっしゃったりと多種多様です。

そのなかで金額交渉になった場合、例えば「他社は特単1万円でOKだったから、おたくの特単8,000円ではNGです」という話も往々にしてあります。

この時、素直に特単をあげて交渉したくなるところですが、仮にCVRが自社の方が大きく上回っていた場合、最終的にアフィリエイターが得られる利益は自社商品を掲載すること、という結論にもなったりします。ここに気づかせてあげれば、特単をアップしなくても交渉成立するかもしれませんよね。つまり、アフィリエイター目線に立って考えてあげることで、さらなる出費をせずに調整できるわけです。

それぞれの立場を理解しながら業務をすすめることができれば、より効果的&スピード感をもって成果を上げることができるでしょう。

③他の広告施策との相乗効果を考えよう!

アフィリエイト施策は、様々な角度から件数獲得に寄与します。

例えば、とあるスキンケア用品があったとします。この時、「○○(商品名) 口コミ」といったキーワードで検索するユーザーは、おおよそ買うかどうか迷っており、あと一押しの信頼できる情報が欲しい方です。そのため、そのキーワードで検索して開いたページに良い情報が書いてあれば、そのユーザーは商品を買う可能性が高いでしょう。つまり、その記事が「ゴール」を決めたわけですね。

一方で、「肌 乾燥 改善」といったワードで検索するユーザーは、まだ商品の購入意欲が弱い(そもそも知らない)状態です。このキーワードで開いたページで商品について良いことが書いてあっても、「へ~、こんな商品あるんだ、、ちょっと商品名で検索してみよ!」と、次に別の広告を踏む可能性があります。もし、次の広告で商品が購入された場合、その記事は「アシスト」を決めたことになります。

このように、アフィリエイト施策は新規獲得へ「ゴール」も「アシスト」も行う施策なのです。

この観点で見れば、「アフィリエイト施策は他のどういう施策からパスをもらいゴールを決めているのか」、また逆に「アフィリエイト施策はどういう施策へアシストをしているのか」、これを知ることができれば、その前後の施策と訴求やトンマナを合わせることで相乗効果を生み、より件数獲得をしやすくすることができます。

他施策や時系列の分析もすることになるので、これは少し中級者向けかもしれませんが、余裕が出てきたらぜひトライしてみてください。

〇アフィリエイト担当の注意点

ここまで、アフィリエイト担当業務の流れや、成果を上げるためのポイントをお伝えしてきました。

最後に、業務に取り組むうえでの注意点をご紹介します。

①提案された数字を鵜呑みにしない

企業が受ける提案の中には、先方の意識的無意識的にかかわらず、想定獲得件数などが正しくないことがあります。

これは、最終的にはどうしても経験値で判断するしかなかったりもするのですが、初心者の方でもある程度見極める方法があります。

それは、「似たような商材の事例を聞くこと」「その想定数値の根拠は?と聞くこと」この2つです。

この2つを聞いたうえで改めて情報の確度を考え、上司に相談し、実施可否を判断するとよいでしょう。

②Googleアップデートに備える

冒頭でちらっとお話しましたが、Googleアップデートという、検索表示のアルゴリズムの変更が起きることがあります。

これは非常に厄介で、私も大きな件数損失の被害を受けたことがあります。

できれば自社のマイナスにならないような形でアップデートしてほしいところなのですが笑、そういうわけにもいかないので、アップデート変動後は「新しく順位が上がってきたサイトをいち早くマークしておく」「順位が落ちたサイトの固定費や特単を見直す」など、できる範囲のことをスピード最優先で動くようにしましょう。

③商品の訴求できない内容は除外させよう

スキンケア商材を例にすると、普通の化粧品なのに「アトピーが治る!」と書いてしまうアフィリエイターが出てきてしまう場合があります。

これは本当に経験則からそう書いているのかもしれませんが、獲得件数欲しさに、あえて大げさな内容を書いてしまう方もいらっしゃいます。

もしその記事をみて商品をご購入されたお客様が「アトピー全然治らないし、むしろ悪化したんだけど!」とクレームをしてきたら、どうなるでしょう?…正直、考えたくもないですよね笑

そういった記事は、一時的に新規件数が獲得できて魅力的に思えるかもしれませんが、徐々に会社の評判が下がり、件数もだんだん獲得しづらくなります。「これはマズいな…」と思う記事を見つけたら、ASPのご担当者経由で、記事の修正をお願いするようにしましょう。

〇おわりに

いかがでしたか?

アフィリエイト施策は、一部では「もう将来性のない施策だ」と言われているのを時々耳にします。ただ私的には、確かにひと昔前よりは厳しい環境になったと思いますが、まだ獲得施策の大きな軸の一つになりうると思っています。

現場のアフィリエイト施策担当者の方は、ぜひASPやアフィリエイターと連携を取りつつ、件数獲得に向けて根気強く取り組んでみてくださいね。良い結果が得られることを私も願っています。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました~!