こんにちは、管理人のRです。

この記事では、
「広告のCPAが高騰して困っている、、」
「上司からCPA下げろと言われたけど、どうしたらいいかわからない、、」
という方に向けて書いています。

管理人は現役のWEBマーケターで、広告運用担当として様々な媒体で広告を運用してきました。この記事が少しでも参考になればうれしいです。

また、「そもそもCPAってなに?」という方は、先に下記記事をご覧ください。
http://dotsmarketing.net/2021/09/29/cpa_toha/

〇CPAを下げる方法

それでは早速、CPAを下げる方法をご紹介します。

①クリエイティブの変更

ここで言うクリエイティブの変更とは、広告の訴求やトンマナだけでなく、動画やカルーセル、配信面ごとのバナーサイズを用意することなど、ユーザーにとっての見え方を変えることを意味します。

CPAを下げる手段としては、まず検討すべき項目です。
ブランド・アイデンティティから外れることなく、かつ消費者の目に留まるようなクリエイティブを考えていきましょう。

またバナーだけでなく、LPも改修対象になります。カスタマージャーニーを意識してどこがボトルネックになっているのかを分析し、成果の良くないポイントから改修するようにしましょう。

②配信先(ターゲット)を変更する

クリエイティブをいろいろテストしても結果が伴わない場合は、配信先(ターゲット)の見直しをしましょう。

年齢や性別、配信地域、興味関心などはブランドターゲットにあっているか、他に試したい配信先はないかを検討します。他にも、リターゲティング配信や既存顧客の除外配信設定をすることで、CPAの効率化も狙うことができます。

③配信設計を変更する

配信設計を変える、というのもCPA改善案の1つです。

ここでいう「配信設計」とは、CPA最適化やCPC運用の入札方法の変更、コンバージョンポイントの変更を意味します。

例えばFacebook/Instagram広告では、予算はすべて消化する前提で結果を最大化してくれる設定(最小単価)や、目標CPAの達成ができなさそうなユーザーへは配信しない設定(ターゲット単価)など、広告主の要望に応じた配信設計ができます。実際私も、一部設計を変更しただけで一気に効率的に獲得できるようになったことがあります。

また、いまおおよその広告媒体で機会学習が導入されていますが、学習が進むにはある程度の母数が必要です。Facebook広告では、1週間で50件コンバージョン発生するのが学習にとって理想の母数と言われていますが、そこまで獲得できないという方は、コンバージョンポイントを「注文→カートページ訪問」とすることで、母数がたまりやすくなりますので検討してもよいかもしれません。

設計の変更は一長一短ですが、クリエイティブや配信先を変更しても成果が見られない場合は、ぜひ考えてみてください。

④広告媒体を変更する

ここからはチームリーダーが判断する領域かもしれませんが、①~③でどれだけテストを繰り返してもダメだった場合、あえて担当施策の広告予算削減&他広告媒体への予算アロケーションを提案してもよいかもしれません。

現場で結果を出そうと必死に頑張っている方ほど陥りがちなお話なのですが、あなたが担当する広告媒体でCPAを下げたい!というのはあくまで部署として件数を多くとるための手段であって、目的ではありません。つまり、あなたの担当している施策が仮にコケてしまっても、他の広告媒体で効率よく獲得できれば部署としてはまったく問題ないわけです。

「クリエイティブや配信先、配信設計の変更などたくさんテストしてもダメでした。他の広告媒体に予算を寄せた方が得策かもしれません」と上司に相談すれば、きっと前向きに話を聞いてくれるでしょう。

⑤広告戦略を変更する

①~④を実施してもNGだった場合、投資回収観点で黒字化が難しくなってくる可能性があります。そのため、「広告にこれだけ予算を当てて注力する」というブランド戦略自体の見直しを考えてみるのが良いでしょう。

「獲得広告に予算を当てないでどうやってビジネスを拡大するの?」と思われるかもしれませんが、認知広告拡大、インフルエンサーの起用、口コミ対策、SNSマーケティング、Amazonや楽天などのショッピングサイト拡大、PR等、他にもビジネス拡大の手段はあります。

戦略を担っているブランドマネージャーや上層部に、ぜひ提案してみるとよいでしょう。

〇CPAを下げるときの注意点

ここまでCPAを下げる方法をお伝えしました。最後に、3つほど注意点をお伝えします。

1. 「CPA」しか見えなくなる

あまりにCPAを意識しすぎると、実は間接効果や初回接触で大きく貢献していた広告も、直接効果で成果をあげていなければ配信停止候補になってしまいます。

例えば、広告配信戦略で「CPAを少し許容しつつデモグラで配信で集客し、リターゲティング広告で刈り取る」としている方も一定数いらっしゃると思います。基本的にはリターゲティング広告の方がCPAは低く出ますが、この場合、あまりにCPA効率化を意識しすぎると、デモグラ配信を停止しよう、という話になってしまいます。

この場合、超短期的にはリターゲティングのリストも残っているので問題ないかもしれませんが、徐々に配信先がなくなることは目に見えています。

CPA以外の数字も見つつ、他の指標でもいまいちな状態であれば、広告を変更したり配信停止の対応をするようにしましょう。

2. クリエイティブの「質」が落ちる

CPAを下げようとし過ぎるあまり、「在庫あと5個!お早めに!」や「このクリームを使うと、瞬く間にシミ・シワが消えます!」等、過激な表現や訴求の誘惑が押し寄せてきます。

訴求内容にインパクトがあればあるほど獲得はしやすくなり、CPAは下がりやすいのですが、その広告を見て商品を購入したユーザーはリピート率が低く、さらにあとあとクレームの対象になりかねません。

いくらCPAを下げたいからと言って、そのような「ドーピング」に手を出すことは絶対にやめましょう。

3. 運用管理が煩雑になりやすい

先ほどご紹介した通り、CPAを下げる方法自体はいくつもあります。

クリエイティブ変更だけをとっても、改修するのはバナーかLPか、変えるのは訴求かトンマナか、画像サイズ、バナーの種類(動画やカルーセル)はどうするのか等、しっかり順序立てて考えなければややこしくなります。さらには、それぞれの計測用URLを発行し、集計時もテストしたクリエイティブそれぞれで数字をまとめないといけないので、どうしても管理が煩雑になりやすいです。

「最初の1週間はバナーのトンマナをテスト、成果がよかったものを翌週にカルーセル化してテスト」という形である程度時間を区切るなどをして、管理方法も考えながら運用していくようにしましょう。

〇おわりに

いかがでしたか?

CPAの効率化は、多くの広告運用担当者にとってのミッションかなと思います。
一方で、自分が対策した方法でCPA削減できた時はとても達成感がありますので、ぜひ頑張ってくださいね。

それでは、最後までご覧頂きありがとうございました~!