こんにちは、管理人のRです。
この記事では、
「ブランド・エクイティってなに?」
「ブランドを資産として考えるって、どういうこと?」
という方に向けて書いています。
この記事は(一財)ブランド・マネージャー認定協会のテキストをもとに書いています。
また管理人は、ブランド検定1級資格取得者です。
目次
〇ブランド・エクイティとは
(一財)ブランド・マネージャー認定協会によると、下記のように定められています。
ブランドは資産であり、売買の対象となる。またブランドは、消費者の知覚にも刺激を与える。このことを「ブランド・エクイティ」と呼ぶ。
つまり、ブランドは多角的にとらえれば資産として扱えるよ、そしてその資産価値をブランド・エクイティと呼ぶよ、ということですね。
これは、カリフォルニア大学バークレー校の名誉教授であるデービッド・アーカー氏が提唱した考え方で、構成要素として「 資産価値としてのブランド・エクイティ 」「 顧客ベースのブランド・エクイティ 」の2つがあると言われています。
その2つについて、これから重要性とともにご紹介しますね。
〇ブランド・エクイティの重要性
いきなりですが、もしいまあなたが携わっている会社や事業を「1,000億円で売ってください!」という方が現れた場合、あなたが最高責任者だったならどうしますか?
「売る!」と回答した方、100億円だったらどうでしょう?10億円だったら?売らない金額との境目は…?
おそらく、多くの方が何らかの方法で計算をしたい!と思うのではないでしょうか。
こんな時、ブランド・エクイティという考え方が非常に重要になります。
これからご紹介する2つの構成要素をもとに数値化され評価されるので、売る方も買う方も公平な取引ができます。
そのため、ブランド・エクイティは特に経営者や投資家にとって、非常に重要なのです。
〇構成要素1. 資産価値としてのブランド・エクイティ
資産価値としてのブランド・エクイティは、下記の4つに分類されます。
①ブランド・ロイヤルティ
顧客による忠誠心のことです。高いロイヤルティを持っている顧客がいれば、売上や利益への強固な基盤になります。
②認知度
「認知度=市場優位性」と考えられます。当然、認知度が高いほど、資産価値は高いとみなされます。
③知覚品質
消費者や顧客が、商品やサービスをどのように評価しているか、というのが知覚品質です。また機能だけでなく、信頼性や雰囲気も含まれます。
④ブランド連想
商品やサービスの名前を聞いてどういった連想をするのか、競合と比較して差別化を図れているか、これをブランド連想と言います。
ここまでの4つがそれぞれ評価軸として検討され、資産価値として総合的に評価が下されます。
〇構成要素2. 顧客ベースのブランド・エクイティ
次に、顧客ベースのブランド・エクイティです。これは、消費者・顧客からブランドを見たときに感じる価値のことを言います。
簡単に言ってしまえば、その商品やサービスに対する消費者イメージが良いか悪いか、です。
例えば、ある消費者があなたの商品やサービスに対して「高級そうで憧れる!」という、プラスのイメージを持っているのであれば、あなたの事業はポジティブなブランド・エクイティを持っている、と言うことができます。
一方で、「なんかお金儲けのことしか考えてなさそう…」と消費者が感じている場合、あなたの事業はネガティブなブランド・エクイティを持っている、と言われてしまいます。
このように、消費者目線で感じられる価値が「顧客ベースのブランド・エクイティ」です。
〇おわりに
いかがでしたか?
もしあなたが事業責任者であれば、普段は「どうすれば売上を上げられるのか」ということを常日頃考えていることと思います。
ただ一方で、ブランドを「資産」や投資対象として見ることができれば、また違った視点で事業を見ることができ、新しい気づきがうまれてくるかもしれません。ちょっと行き詰ったり、普段の業務が落ち着いたタイミングなどで、ぜひ「資産」として事業を見つめてみてはいかがでしょうか?
それでは、最後までご覧いただきありがとうございました~!